◆サスペリアの美女 第7回◆



事情聴取が終わって、警視庁から出てくるロザリンド。
「お宅まで、御送りしましょう。」車から岸田が声をかける。
「良いんですの?」
「そのまま空港へ行く用事が有りますから。」
車は、ロザリンドの屋敷を目指す。「ダゴンさんが、今度の事件の犯人だなんて。」
「そうです。しかし彼一人では不可能です。」
「それでは、もう一人はサンドラ・ジュリアンさん?」
「・・・・・かも、しれません。
 しかし私は、この一連の事件に関わった誰か。では、ないかと思ってます。」
「それは・・・誰?」
「誰でしよう。まだ頭の中に在るだけで、誰にも話してませんが・・・。」
「そうですの。」
ロザリンドの屋敷の前で彼女を下ろす。
「岸田さん、気を付けて・・・。」走り去る車を見送るロザリンド。

車は海沿いの道を走る。いくつかのカーブを曲がった時、車の異常に気付く。
「スピードが落ちない。」ブレーキを踏んでも効かないで、スピードを増していく。
助手席を見ると、シートにジュースがこぼれている。
「クリスティーンを、怒らせてしまった!」
車はスピードを増して、ついにガードレールを突き破る。
宙を舞って途中の岩に激突して爆発、そのまま海中へ・・・。

次の日の新聞記事。
―――名探偵岸田裁月、車ごと海中へ落ちて行方不明。―――
  ―――岸田探偵、死亡か?―――
    ―――今日からタバコ値上げ―――

屋敷で、その記事を読むロザリンド。
「きっと、お酒も値上げね。」悲しそうな目をして立ち上がると、地下室へ降りていく。
地下室には、さまざまなコレクションが並んでいる。
『フアンタズム』のキラーボール、『デモンズ』のヘリコプター、
ビデオラックには『スクワーム』のテープ、そして・・・・・地獄の門。
映画チラシを巻き散らかし、その中で戯れるロザリンド。
「今、私は世界最高のコレクター。」目を閉じて恍惚の表情。しかし、その時・・・・・・。「ふっ、ふっ、ふっ、ふっ。」地下室に謎の声がコダマする。
「誰?誰なの?」
「私ですよ、ロザリンドさん。」
「あ、あなたは、サンドラ・ジュリアンさん!」
ロザリンドの顔が恐怖の表情に変わった。          ーつづくー



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