◆サスペリアの美女 第4回◆



――私は呼び出しを受けて、ロザリンド婦人の屋敷をたずねていた。――
「ところで、地獄の門と言うのは?」
「地獄とこの世をつなぎ、使いこなせば別な所へも行けるそうです。
 けれど閉め忘れると、ゾンビがヨレヨレと出て来るそうですわ。
 私もイタリア旅行へ行った時、見付けましたけど高くて買えませんでしたわ。」
「なるほど・・・。そういえば、貴方もコレクターでしたね。」
「私のコレクションって、たいした事無い物ばかりですよ。」
「拝見しましょう。」
部屋に飾られている物を、歩きながら説明してもらう。
「『サランドラ』のポスター、『サランドラ』の告別死者状、
 『サランドラ』のアイ・ガード、そして、『サランドラ』に出て来たジョギリ・・・。」
「出てましたか?」
「(キッパリと)出てました。」
「・・・これは、『スクワーム』のビデオでしたね。」
「ええ、パッケージも中身もコピーですけど。」
「で、今日届いた物とは?」
「これですわ。」
「緑色のピエロと手紙。――メイタ―・テネブラム。」さらに、もう一枚の手紙が・・・。
「今夜12時、逸品ジョギリを頂く。――インフエルノの道化師。――」
「ふむ。始めに意味不明の人形、次に犯行声明、今度は予告状とは・・・。
 行動が一貫していないですね。」その、こわばった表情を見つめるロザリンド。
「岸田さんって・・・怖い人かもしれませんわ。」
「私が?はっはっはっ。」
しかし厳重な警備に恐れをなしてか、その夜ピエロは現れなかった。

次の日、岸田探偵事務所に来客が・・・。
「私、鳥ゾンビ教授の教え子の黒猫と言います。」
「ご用件は?」
「私、探偵に憧れていますの。それで、教授に岸田先生を紹介してもらったの。
 今度の一連の事件は、ただの物取りとは思えませんわ。」
「同感です。」
「やっぱり!私の推理を聞かせましょうか。犯人は、mani氏の殺害が目的だった。
 それを知られたくないために、目立つピエロ姿で盗みを働いた。」
「さすがですね。」
「まぁ、嬉しい!!名探偵の岸田さんにほめられて。
 それじゃあ岸田さん、どっちが犯人を当てるか競争よ。」はしゃいで出て行く黒猫
「先生、何ですあの女。」 面白くなさそうな散歩派少年。
「無茶をしなければ良いがね。」
――しかし、私の予感は的中する事になった。――                                        ―つづくー




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