◆サスペリアの美女 第3回◆



鳥ゾンビ教授の別荘に、パーティ時のメンバーが集まっている。
沈痛な面持ちの、鳥ゾンビ教授が話し出す。
「今日、mani氏の葬儀が終わりまして・・・。」
「大富豪だけに、盛大だったでしょうな。」
「棺には、大事にしていた『スクワーム』のビデオも、入れておきましたのよ。」
「一段落しましたので私の別荘でお茶を、と思って来てみたらコレが・・・。」
赤いビエロと手紙。「メイタ―・ラクリアム?」
運ばれたお茶を楽しむ中、岸田と警部はベランダで夜風に当たっていた。
「岸田君、ボクはmani氏の事件から、あの書生が怪しいと思ってるんだがねぇ。」
「私も、そう思います。目を離しては、いけません。」
ガシャーン!「何の音だ。」
「はははは。」別荘の外をピエロ姿の怪人が走っていく。
「ピエロ?『キラー・クラウン』か?」教授の一言の後、見守るしかない一同。
僕とダリオと校庭でが叫ぶ。「あっ、何か持っているぞ。」
「フイルムだ!私がテレビ局の映写技師から手に入れた、『食人族』のフイルムだ。」
ピエロは、フイルムを見える様に高く上げる。
すると、帽子が落ちそうになって手に持って走り抜ける。
「あっ、金髪だ。」ピエロは、そのまま崖の上にあった地獄の門をくぐり抜ける。
「あんな所に地獄の門が有るとは・・・。警部!すぐ手配を。」
「分った!」部屋を出て行く、ちち警部。
入れ替わりにロザリンドが入って来た。「今、和室の窓から見てましたわ。」
「和室?」
「今日は疲れましたので、少し休ませて頂いたの。」
「そうですか。教授、ピエロが持っていたのは?」
「うん、『食人族』だと思ったんだが『人喰族』をもって行きおった。代わりに手紙が。」
「手紙?――逸品『食人族』は頂いた。インフエルノの道化師――」
「ははは、とんだ慌て者ですね、あの道化師。」ダゴンが笑う中、ロザリンドが口を開く。
「そういえば岸田さん。あの金髪・・・。」
「心当たりが?」
「ええ、変格推理(SFとかホラーの事を、昔はこう言ったそうです)作家の
 サンドラ・ジュリアンさんに・・・。」
「そうだ、サンドラ君だ。このピエロ、悪質なダジャレのつもりだろう。
 彼は、私たちのコレクションを羨ましがってたからな。」
「しかし、パーティには来てなかった様ですが?」
「招待状は出したとmani氏は言ってましたが
 サンドラ君は、ダジャレで身を持ち崩して行方不明だそうです。」
「ふむ。」別荘は警察に任せて私と警部は車で帰路についた。

「岸田君!この前の時も、盗みに入ったピエロ姿の男がmani氏に見つかったので殺し
 慌てて何も取らないで逃げたんじゃないのかねぇ。」
車を運転している、助手の散歩派少年が口をはさむ。
「先生、ぼくの推理はですね・・・。」
「散歩派君、運転に専念したまえ。」
「ちぇっ!」ふくれる散歩派少年。
――これだけの事をするマニアが、フイルムを間違えるだろうか?
         私の疑問は、さらに大きくなって行った・・・。――   ーつづくー




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