お名前: ooshima

凄い映画を観た!! 中古ビデオを漁っていたら古めかしいジャケットが出てきた、コロンビア映画か。 黒枠に赤い下地、殺人事件らしい英字新聞のコラージュがあって、 真ん中には小太りのハゲが横たわる女性にまたがり、今将にロープで首を絞め様としている…
印象的な明朝体でタイトルが「10番街の殺人」とある。
へー、監督誰だろう? えっ?フライシャー? マジ? あのリチャード・フライシャーだって?
フライシャーと言えば、塾長が度々触れている「絞殺魔」が有名だけど、他にも有ったんだね。
慌てて買って観たけど凄い!! 凄すぎる!! 何だこれは!!
リチャード・アッテンボローが眼鏡を掛けた小太りのハゲを熱演していて、
ジョン・リスゴゥを思わせる知的な知能指数が高い変態性欲者を、実に説得力ある演技で展開させ眼が離せない。
その変態に白を黒と言い含められるやや精薄な青年に扮するジョン・ハートもまた凄く、
被害者であるにもかかわらず安易に同情させない突き放した演出が剃刀のごとく切れまくる。
ハートは観ていて可哀想なんだが「こいつじゃ騙されても仕方が無い」と思わせるのは、
監督がこの「小太りの変態」の方に寄り添っている証拠で「SEXは女性を絞殺する事である」男の悲劇、
として創られている様だ。
女性にまたがり殺しの興奮に酔っているアッテンボローは滑稽であるけど観ている時は全然笑えなかった。
最後のとどめと首にロープを絡ませようとその手が微かに震える映像は、
その場に立ち会っている緊張感が嫌と言うほどみなぎっている。
しかし、実際の現場(この映画は実話)でほとんどロケで済ましたと言う事実は、
映画以上に凶悪だと思う、さすがのヒッチコックもしてないはずだよそんな事は(笑)
並みの映画を蹴散らす傑作、ハンニバル観るヒマ有ったらこっちを観よう!!

[2003年7月28日 22時57分0秒]


お名前: 岸田裁月(マジソンズ)   

この事件、拙著「悲惨な世界」のラインナップ上にあります。
まさに「事実は小説よりも奇なり」と思わせる事件で、
その醍醐味をフライシャーは余すところなく描き切っています。

この事件の概要はコリン・ウィルソンの名著「殺人百科」にも載っています。
これを読んでから観ると、面白さは更に倍増です。






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