お名前: みなーみ


「デルス・ウザーラ」

「黒澤さん、日本でまた虐められるようならいつでもソビエトに帰って来なさい」

黒澤監督が、この作品の撮影を終了したとき、向こうのスタッフにそんな事を言われたそうな

ジミーな話である、大体以前に話した内容そのまんまだ
三年の月日をかけて、撮影されたこの作品の撮影での逸話は有名なのは二つある

映画に登場する、虎を気に入らないから野生の虎を取って来い、っていったら
本当に探検隊をくんで捕獲したり、洪水で道が無くなっちゃった山にブルドーザーいれて
改めて道を作ったりと、当時のソ連じゃなきゃ出来ないエピソードが伝えられている

話は確かにジミーーな物なのだが、ものすごい贅沢をして撮影された映画なのである
ジミーーーにソ連国家がサリゲナーク全面的な協力をしているのだ

ってまぁそのこれだけ言うと「日ソ合作だから当たり前じゃ無いか!」と怒られそうだが
内容がそこまでしなくても?? と思ってしまう作品だけに、エピソードを聞くまで、
そんなに贅沢な物であるとは画面からは気づき難い・・と思う僕だけかな???

フォローすると確かにロシアの大地と山林のシーンの厳しさは真に迫った物だ
多分映画の為に作られたものじゃなく限りなく本物に近い状況で撮影されたと言うことなんだろう
そこに算盤勘定には合わないものすごい労力が払われていると言うのがこの映画のよくも悪くもキモと言えると思う

この作品の以前「四騎の会」でテレビ作品を作る、作らないってな話があった頃のエピソードでこんなのがある

土屋嘉男さんが黒澤監督と当時した会話

土屋「木下(恵介)さんはもう(TV作品を)一本撮っちゃいましたよ」
黒澤「木下君は金の亡者だ」


あの大監督を堂々と一言でクソみそである、
90パーセント以上商売って状況では撮れない人なのだこの人は

映画ってのは一般的に商売として作られるだから、エンターテイメント性は重要だ
作家のいいたい事で100パーセントと言うのじゃなく商売との按配がいい具合に混じった時に
面白い作品が出来る、ooshimaさんの言うとうりだと思う

この映画の撮影で、ある意味、黒澤監督は黄金期の日本映画界以上の状況で撮影出来たと思う
でもそれが社会主義の国だったってのは、うーんなんと言っていいか・・・

以降の同監督の作品に魂を感じないとか、ダメダとか言われる原因は監督自身の老いも
大きく関係しているとは思うが、一番大きいのは彼の敵となり良い喧嘩をして作品を作っていける
商売人が存在出来なくなった事なのではないだろうか?

彼を生かす為にはイエスマンでも駄目、かと言って頭ごなしに調教しようとしても駄目なのだ

いずれにしても、商売人のほうも商売人なりに商売抜きの過剰な情熱(??)を持っている必要性があるのだろう
しかも監督と同様にである・・・・やっぱ無理だよなぁ・・・

でも監督がそれ以降も作品を撮り続けられたのは本人もそれに気づけたからだと思うそれは重要だ

何か機会があってこの作品を観られる際には、そんな部分も知っといていただければ、
また違う観かたをしていただけるのでは無いだろうか

<お勧め度 5点満点中 2、5点>







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