悪い奴ほどよく眠る
The Bad Sleep Well

1960年 黒澤プロ・東宝 150分

製作・脚本・監督 黒澤明
出演 三船敏郎
    森 雅之
    志村喬
    三橋達也




お名前: みなーみ

「悪い奴ほどよく眠る」

「俺には解っている、世の中恐ろしいほど簡単で醜悪なんだ!」

物語のラスト、加藤武が言う台詞です、この映画はいぃぃぃぃよおぉぉぉぉ

これを、観てコッポラは「ゴッドファーザー」を撮ったなんて言われてますが全然内容の
性質は違います、俺あんま関係ねぇんじゃねーかと思ってるんだけど・・・まぁストーリーその他の
ヒラメキの触媒としての効果はあったかと思いますが・・・
雰囲気としては、ラストに行くまで非常に明るい雰囲気のシーンが続きます
なんというか宮崎駿の「カリオストロの城」に近い雰囲気ですね、あっこの人も隠れ黒澤教徒だった(笑)

三船敏郎がいいいです、青年期の三船の最高傑作と言っていいのではないでしょうか?
(七人の侍は、青年期より若干、少年期に近い?と言う事で)
これ以降は、いい感じの実業家だったり赤ひげだったりしますので、見た目に若若しい三船では
これが僕は一番好きですね

三船も良いですが、加藤武もカナリ良いです三船演じる所の「西」の相棒「板倉」を演じているのですが
この人の熱演で「西」の輪郭がマスマスハッキリしてくる、だから良いのです!
この人は市川毘監督の映画で胃薬吹き出すだけの役者さんでは、無いのです!!

もともと、大道具として東宝に就職しようとした三船がなんでかしらないけど
黒澤監督の目に止まったかという話で黒澤監督は

「演技にスピードがある」

とコメントしてたことがあります(うろ覚え情報につき注意)
自分この速さを、このスレッドの頭の方で「逆切れ気味」と言ってたわけですが(笑)

今だに「七人の侍」の「菊千代」は長瀬智也でいけるんじゃねぇ?
(僕はジャニーズを全否定しません、ジョウシマみたいなオッサンがいれる集団なんだから、笑える所があります)
と思ってますが、三船はミフネ、やっぱり、この黒澤監督が、こよなく愛した古い硬派像の
塊みたいな人物にイコールで代われる人はまぁいない、っていうか絶対いない

底抜けに本当は明るいんだけど、正義感でやらなきゃいけない事をやる死んでもやるくそ真面目

黒澤監督はサムライを描いて死んでいった人ですが、彼が好きだったのは権力に立ち向かい、
自分の保身をいっさい考えない人物でした僕の人間としての理想像でもあります
僕は到底そんなもんには、なれませんがイズレそれに近い人間になってみたいとは何時も思ってます、だから黒澤教徒なわけです(笑)

でも、そんな黒澤監督自身の、あだ名が「天皇」って言うのは実に皮肉なことですね世の中一筋縄ではいかんもんです(大爆笑)

<お勧め度 5点満点中 4.8点>




お名前:みなーみ

追加
この映画で、三船演じる主人公の素性がバレル、シーンはちょっとかなり笑えます

「そーじゃねぇーだろ!!」

と観てない人は、観て突っ込みをいれましょう




お名前: ooshima

俺、1度しか観ていないんでうる覚えなんだけど、
三船が電柱の影に隠れて死んだ親父の葬式を覗いている写真が出てきたよね?
俺あの写真見て笑っちゃったよ!!

個人的には山本薩夫の辛口の社会派映画の様で、あまり好きではないです。



お名前: みなーみ

そうです、電柱の影で「俺は隠し子だ!」言わんばかりに鮮明に写ってる写真が
出てきます、それもご丁寧にキャビネサイズの映画のスチール写真みたいに親切なのが(爆笑)
俺結構この作品、要所要所で笑いながら観ていい作品だと思うんですよね
だって腐敗した社会に対する皮肉映画なわけだから半分笑いながら見ていい作品だと
僕はおもいます(笑)




お名前: ooshima

笑えるシーンなら他にもあった、思い出した!
小悪党の西村晃が何気なく鞄を置いて部屋から出てゆくと、
三船が鞄に札束突っこむでしょう。
戻ってきて鞄を開けたら身に覚えの無い金が入っている!
事態を把握できない西村は大慌て、如何し様も無い程のうろたえぶりが楽しい、
金を入れた当の三船は「何してるんだ?この人」と言わんばかりの無表情(笑)
上役が出て来て、汚職の張本人と勘違いされ、このシーンは終わったよね?




お名前:みなーみ

そうそう、そうなんですよ、社会派と言えば社会派なのかもしれませんが

どうもソウ言う捕らえ方だと、楽しみきってないような気がします
ラストが悲劇な所が、黒澤監督の変わらない社会に対する絶望という感じがしますが
主人公二人の悪党攻略の道は、実に痛快で悪党は滑稽に描かれてます

ついでに言えば一番良く眠ってる、男は電話の向こうにいる人物で、結局この映画に
一番悪い奴は登場してないんですよ、まぁいうまでも無い事ですが

この作品はエンターテイメント作品です、黒澤監督の威光を意識しすぎて
内容を深読みしすぎて楽しめないのは損ですよ

だって、政治家と民間企業の癒着やそれに関わる人が死ぬ事もあるなんて、みんな
前提として知ってることじゃないですか
ソウ言う目でみる、とこの映画が告発してる真実なんて何も無い(笑)

それより、権力に立ち向かおうとする個人である主人公をルパン三世をみるぐらいの
気持ちで楽しんだ方が正解だと思います、うーむこの映画、岡本喜八監督なら
ハッピーエンドにしてたろうなぁ・・・
正直そのセンだったらもっと楽しめたと思いますが・・・・・・・おしい




お名前: みなーみ

追加

でもそうすると本当に「カリオストロの城」になっちゃいますねこの映画(笑)



お名前: ooshima

黒澤監督は現実を考え、あえてあんなラストにしたんじゃないかな?
映画内で完結していたら「現実への怒りを殺ぐ」と… 
喜八監督ならどうだったしょうかね?やっぱりハッピーエンドか?
でもあの人捻くれ者だから、無茶苦茶苦〜い内容になるかも(笑)

途中まではエンターテイメントしていただけに、あの絶望感はどうもいただけない、
三船が挫折する(映画内では殺されてしまうが)作品はどうも好きになれませんよ。
復讐への計画がテンポ良く進んで行く演出手腕は流石だけどね…






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