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お名前: ooshima 本多監督の「暗さ」を観るよい見本に「マタンゴ」があります。 「理性は本能に勝てない」と言い切っている内容なんですよ、 密室に閉じ込められた集団のエゴ剥き出しのドラマですが、状況設定が極めて意地悪だと思いますね。 「食料が殆ど無い島」が舞台になってるが、 そのうちに「食えばマタンゴになるキノコしかない島」てのが判ってくる。 (食えばジャンキーになる、に言い換えても良い) 主人公の久保明は一番理性的な人物に描かれるけど、 普通であれば本多監督の得意である「(正しい)科学者が勝利する」はずなんですが、 ラストで判る様に彼はマタンゴを食べてしまっている。 これ、例えジャンキーになろうとも空腹を逃れる為には理性なんて「屁」でもないと言ってるンですよ(笑) で、エンドマークには都内の毒々しいいネオンが映し出される。 その毒々しさはマタンゴの造型の毒々しさに連なり、 理性的に生きられるはずの現実社会もマタンゴの島と変わらない事が提示され終わる。 本多監督によれば「テーマは麻薬」だそうですが、実際の映画はそれを突き抜けていますよ、 ドス黒さが見事出てますネ(笑) で、本多監督の映画は客を選びますね(まあ、この世の全ての映画がそうだとも言えますが) 土屋嘉男の屈折に共感を持てない人に「ガス人間」はとても奇妙に映るでしょう(てか、馬鹿馬鹿しく?) だって全然関係の無いモノが同居してンですもん、 「フリークス」「家元制度」「銀行強盗」、ね?でしょう(笑) 所がだ、本多監督の手に懸かると疎外された者同士の悲しい心中になってしまう。 八千草薫を没落した踊りの師匠にしたおかげで彼女自身を世間のはぐれ者にすることが出来、 ガス人間との恋愛が可能になってしまうこのマジック(笑) (実際は彼女が自分にけりを付ける時の相手が偶々ガス人間だったらしいが) はぐれ者とか、日陰者と言えば「お嫁においで」にもありますね、 黒沢年男に思いを寄せている魚屋の意気の良い女性が出てくるが、 彼女の気持ちは、黒沢にはまるで分かっていない。告白されて初めて気が付く有り様。 もっと酷いと思われるのが、ヒロインがよく相談する幼馴染で病弱な田村高広。 劇中描かれはしないけど彼はどう見たって彼女を好いているハズ。 好きな女性に恋愛の相談されるのは正直辛いが彼はそんな事をこれっぽっちも出さず、親身に相手になる。 そればかりか兄との掛け橋まで積極的に請け負う程。 これって心変わりをした河内桃子を見つめてオキ・デス使用の決意をした平田昭彦と同じじゃん。 お名前: みなーみ そう思うと確かに・・・どす黒い 黒澤明監督の鏡のような存在だった本多監督の気持ちが反映してるんでしょうか? なんだったかなぁ、黒澤監督と自分の作品の話をする時 「いやぁ僕の作品はクロさんのと違ってあれだから・・・」 みたいな事をよく言ってたそうですね、もどかしさを常に感じていたのでは無いかと 言うのは想像してしまいますね 黒澤監督との関連で語ってしまうのはある意味、浅薄な考えと言えるかもしれませんが 黒澤監督が、そうなれない自分の理想的な人物像を本多監督に見出していたとすれば 本多監督もまた同様にそう思っていたのかもしれない 何だか藤子不二男の短編が一本出来そうな二人ですよね お互いがパラレルワールドの自分を見ていたとしたら・・・ |

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