お名前: みなーみ

<番外>
「赤線地帯」

僕が大阪の大学に通っていたころ、日本橋で買った中古の
キャノンの一眼レフを抱えて昼間の飛田に行った事がある
飛田ってのは大阪の古い売春の町だ「ザブトン」って言って
とりあえずとんでもなく安い値段で本番だけさせてくれるらしい
らしいってのは僕は聞いただけで買った事が無いのでよく解らないのである

この辺の描写は青木雄二の短編集「さすらい」を読むと詳しく書かれてる
興味のある方は、そちらを参照されるか実際に行って体験してきてください(笑)

よりによってそんな町に昼間にオドオドしながら行くのが精一杯なのだから
僕も底の知れたチェリーなクソガキだったのは言うまでも無い

夜になると、今だに、この町は現役で「赤線」らしい今はどうなってるのか知らないが
少なくとも当時はそうだった、真昼間なのに木造の店の玄関に紫色のザブトンに座った
女の人が自分を売っていた

どきどきしながらカメラを向けたその時、妖怪みたいなやり手婆が一言
「写真なんか撮るなぁ〜!!」(注:関西弁)

僕は、しっぽ巻いて逃げた(笑)

夜の飛田を知ってる友達は、なんだか時代錯誤なとんでもねぇ町だと
面白そうに話していたけど僕には何だか白粉くさくてやりきれねぇ町、そんな感じだった

だいぶドウデモいい話が長くなったが本題、次の御題の前に番外を一本
ダメ人間大集合映画つながりということで観る事にした溝口健二の最後の作品である、
撮影が黒澤監督とも縁のある宮川一夫

若尾文子がきれい
話の内容は売春防止法が成立する直前の吉原、食う為、金の為に自分を売る
女の人たちを売る側の視点で丹念に描いていくさすがは溝口監督である舞台が赤線でも
きれいな女の人はきれいに撮っている
でまぁ色々あって子持ちの女郎が一人キチガイに、若尾文子は殺されかける
そんなスッタモンダがあった後、九州から出てきた生娘が恐る恐る媚びた笑顔で客引きを
はじめると言うカットでこの映画は終わる

黒澤御大には絶対撮れない映画だがこの最後のカットでそれが悲しくて醜悪なものだと解る
それは「用心棒」の監禁された白塗りの女郎と何も変わらない

この映画の感じを体験したい方は昼間の飛田に行けばいい、多分今でもその空気は
あそこにはある、そんな映画

<お勧め度 5点満点中 1.5点>




お名前: ooshima

「赤線地帯」は伊福部の弟子、黛敏郎が作曲してますね。
何でも劇中スコアが「電子音楽」だそうで(テクノ?)物議をかもしたそうだが、
黛氏は右翼なのでオレはイヤだ(笑)

大映の女優てみんなエロい、若尾のあの退廃的な感じはイイ。
若尾のしたたかさが見たかったら川島雄三監督の「しとやかな獣」を観ましょう、
映画自体も我眼を疑う面白さ100%保障、日本人の「業」を描いた最強の一本。

溝口のは一本も観た事ないが、1つだけどうしても観たいのが、
「新・平家物語」、雷蔵が若き平清盛を演じた「失敗作」だそうだが、
じゃあなんで観たいのかと言うと、佐藤勝が作曲しているから(笑)
正確には師匠の早坂文雄のアシスタントで、
何割かのスコアを、師匠の意向を踏まえた上での作業だったようですが。
なんでも溝口が佐藤氏を「あの青年でも良い」と言ったとか(笑)




お名前: みなーみ

>何でも劇中スコアが「電子音楽」だそうで(テクノ?)物議をかもしたそうだが、

そうそう、その事も書くべきでした正直、音楽は変です
おそらく「テルミン」だと思いますが
げげげの鬼太郎よろしく、しょぼくれた音楽が全編に使用されてます
おかげで暗くなること請け合いです
しかし本当いかん映画のチョイスがいかん!
このままでは、テンションが下がりっぱなしだ!キンキュージタイだ!
何か景気付けに一本番外でアホな一本を観よう!

アホかどうかは解りませんが山本嘉次郎監督の「西遊記」を思い出コーナーに発見
この際本題の前にコイツの感想を書くか!観ます明日見ます(笑)






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